学校に着くと門の所には先生達が並んでいる。
「おはようございます、花園お嬢さま」
「おはようございます」
ニコッと微笑み返す。
「それでは、いつもの時間に迎えに上がります」
「ええ」
東堂はペコっと頭を下げ車に乗り込んだ。
同時に
「美玲ーーー!」
呼び声が聞こえたかと思ってキョロキョロと辺りを見る。
「美玲こっちこっちー!」
上を見ると窓から樹さまが笑顔で両手を振っている。
ため息をこぼす。
こんな馬鹿な人と結婚なんて…
東堂の方がしっかりしていて頭もよくて…
「おはようございます」
作り笑いをして軽く手をあげた。
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