「え…?」 戸惑う俺にお嬢さまは変わらずニコッと笑う。 「慰謝料、払っていただけますか?」 俺の中の血の気が一気に引いたのがわかった。 「え…」 パッと手帳から手を離す。 「いくらくらいですか…」 ドクンドクンと心臓の音がドンドン加速する。 あぶら汗も額から流れ、次第に震えも出てきた。 「わたくしは浅野さまと恋がしたいです」 .