「そのナイフだっていつも持ち歩いていた。いつ殺されるか分からねぇから…毎日毎日ビクビクしていた。」


「…。」


「怖かった。ただ怖かった。なぁ?分からねぇだろ?お前には」


「死んだことはありませんけど、死にたいと思った事はあります。そして殺されかけたこともあります。」


「嘘つけ!!」


幡山 千暁は又怒鳴ってこっちに今度は地面にあった石を投げてきた。


「嘘じゃありません。」


「じゃあ、嘘じゃないって証拠なんかどこにあるんだよ!?」


「…ありますよ。証拠なら」


「…え?」


「ほら、此所に」