Black Queen【2】



ガチャ

「あれ?加那さん?」

一番最初に目に飛び込んできたのは雅だった。

「雅・・・」

雅に声をかけようとした瞬間

「加那!」

さっそく優也が嬉しそうな顔をして飛びついてきた。

「おわ」

後ろに倒れそうなのを後ろにいた奏が支えてくれて「ほっ」とした。

「こら、優也離しなさい」

そこで蒼が優也に一喝する。

しぶしぶ優也も「はーい」と言いながら離してくれた。

あたしはそのまま自分のソファに座る。

そして、ウィッグをゆっくりととる。

バサッと自分の髪が露わになる。

「ふぅーやっぱこの方が楽」

「だろうな」

奏がフッと笑った。