Black Queen【2】



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『総長見てください!これ』

神牙の下っ端の奴がいきなり俺の所にきて携帯の画面を見せてきた。

「なんだこれ?・・・東山高校に通う山岡 要(やまおか かなめ)は闇龍の総長、闇姫だ。こいつを倒せば全国№1になれる?あ?どうした・・・これ」

『俺がさっき作成してまわしたんすっよ!』

はぁー・・・

なんつーことしてくれたんだ・・・こいつは・・・

やっと俺も最近闇姫の正体が掴めてきたのに・・・

「で、なんで要が闇姫だと思ったんだ?」

『実は俺聞いちゃったんすっよ!この前第二情報室の前通った時声が聞こえて、その時山岡 要と吉川 奏と谷部 隼人の話し声が聞こえたんですよ!そんで気になって耳を澄ませてみたら・・・なんと!』

なんでそこで止めた?

「・・・なんだよ?」

『話の内容を聞いてると闇龍の総長は山岡 要ぽいんですよねー!』

「・・・。」

『しかも最後のキメ台詞めちゃめちゃかっこよかったんですよ!『あたりまえだ。俺が認めた奴等なんだから』なんすっよー!やばくないすっか?』

「そんなに要の事かっこいいって言ってるのに何故こんなメール流した?」

『いやぁ~やっぱ俺が憧れてるのは総長ですから!』

嬉しい事言ってくれてるけど・・・

「お前・・・もし・・要が本当に闇姫だったらどうするんだ?」

『え・・・?』

「神牙と闇龍がやりあう事になるかもしれなくなるんだぞ?」

俺がそう言うと

『あ・・・』

とそいつは顔を青ざめた。

たく・・・何も考えてなかったんだな・・・。

「・・・要に謝るか」

ぼそっと俺は呟いた。

でも・・・、こいつが言ってた事で・・・もう・・・


「闇姫の正体は・・・あいつだな・・・」


『え・・・?なんか言いました?』

「いや、なんでもねぇ」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・