「くるならそう言えよ」

「ごめんごめん」

「加那のバイクの音が聞こえたから、まさかと思って出てみたらやっぱりいるし」

「ははは」

隼人と喋りながら倉庫の中に入ると

「「「「ちわっす!」」」」

金狼の奴等が挨拶してくる。

「ちわ」

それに笑顔で答えるとみんな嬉しそうだ。

「たく・・・お前えらい好かれてるな」

「そーか?」

「あぁ、あいつらデレデレじゃねぇか」

隼人はそう言って下っ端を指さす。

あたしはその方向を見ると
みんな顔を赤くしていた。

そしてあたしが鼻で笑うと

「ふっ」

更に顔を赤くしていた。

「お!ばかじゃねぇか」

そう言っていつもあたしを馬鹿にしてくるのは

「兼二」だった。

「いつの間に来てたんだ?」

「さっき来たところ。それよりもさっきなんて言った?」

「あ?ばかって言ったに決まってるじゃねぇか」

「は?誰がばかだって?この前あたしに負けた奴がよく言うよ」

そう・・・

この三日前金狼が闇龍の倉庫にきたとき

兼二とあたしは喧嘩をした。

そのとき兼二はあたしにボロボロに負けたのだ。