・・・・・・・・・・・・・・
一年前
「闇狼って知ってるか?」
突然奏がそんな事を言い出した。
「闇・・狼・・・?なんだそれ?」
「闇姫と似てるよなぁ~?」
「狼って・・・」
「最近繁華街で暴れてる奴がいるらしくて、そいつが闇狼って言われてるらしいぜ?」
「へぇ~・・・」
あたしは興味なさそうに答えるけど
「興味あんだろ?」
と奏に二ヤッとしながら言われた。
「ばれた?」
「ばればれ」
「ははは」
「なんだその笑い方きもちわり」
「あ?」
「すいませんでした!」
「よろしい」
「それよりもお前のことだから、どうせ今日その闇狼に会いに行くつもりだろ?」
「ん~きがむいたら」
なんて嘘。今日の夜会いにいくともりだ。
「気をつけろよ?」
奏が心配そうにそう言ってきた。
「あ?あたしを誰だと思ってんだ?」
「たく・・・ま、なんかあったら呼べよ」
「ふっ、お前なんか呼ぶことねぇよ」
「女のくせに可愛くねぇ」
「黙れ」
そんな言い合いを三十分ぐらい続けて、お互い疲れたのか雑誌を読み出した。


