「一膳に」
斗真がそう言うと、私は顔を歪めた。
「…会いに行って、殺られたつーことは…ケジメでもつけにいったってとこだろうな…」
じゃないと、一膳が栄留を傷つけるなんて有り得ねぇ。
栄留が私達の情報を流していたんだから。
それなら、普通…そんなことはしないはず。
まだまだ私達の情報はたくさんある。
そんな勿体ないこと一膳がするわけない。
考えられる事は、たぶん…情報をもう貰えなくなった、ってとこだろうな…。
それで、頭にきて栄留を殺った…。
みんな考えていた事が一緒だったのか哀しそうな瞳をしていた。
栄留はあんなにも一膳の事大切に思っていたのに…。
結局あいつは最後まで栄留を傷つけた。