俺は無言で左腕の傷を見ていた。 「千暁」 狭山蒼が俺の名前を呼んだ。 俺は傷からゆっくりと視線を狭山蒼に変えた。 「今からでも変われる」 その言葉を言われた瞬間何かがスッととれた気がした。 瞳から涙がポロポロと勝手に出てくる。 「なにしてんだ?」 けれど、その涙もある男の声でひっこんだ。 俺は肩をビクッと震わせ声のした方に振り向いた。