「…。」


なんで黙ってる?


どうせ可哀想だとでも思ってんだろ?


「小学の俺からしたら虐めなんて…死んでるような気分だった。あいつらは人の気持ちなんて考えちゃいない!?人殺しと一緒だ!!」


「…。」


やばい

とまらない


「ビクビクした俺の心を安心させたのはそこにあるナイフと…。そしてこの傷…」


そう言ってさっき投げたナイフを見つめてから敵である狭山蒼に左腕を見せた。


そこにはたくさんの自傷行為の傷…。


「死にたかった…死にたかった」


フッと昔虐めてきた奴が言った言葉を思い出した


『親にも友達にも見捨てられたお前なんて…いらない子だったんだ!』


その言葉は俺に深い傷を負わせた。


確か…その日学校の屋上から飛び降りたんだっけ…。


「…死にたかったのに生きてる。神なんかいない。残酷すぎる。あの時にラクにしてくれれば…」

「…」


狭山蒼は何も言わない。


なんだよ…


なんとか言えよ…っ…