Black Queen【2】




加那さん達の近くまで行くと、一人の男が俺に気づいて殴りかかってきた。


喧嘩なんてあんまりしたことがない俺。


どうしよう…


どうしたらいいかさっぱりわからない。


ただ右拳だけは強く爪が食い込むほど握っていた。


男の拳がどんどん近付いてくる。


やばい


そう思って反射的に目を瞑った瞬間


「蒼!!!」


加那さんが俺を呼ぶ声がした。

俺はその声を聞いた瞬間すぐに下にしゃがんだ。


そして瞑っていた目を開けた。

男の拳はそんな俺には当たらなくてスカッと空振りをしていた。


俺はそんなチャンスを見逃さなかった。


更に右拳にギュッと力を入れて男の顎をめがけて殴った。


男は見事に吹っ飛んでいった。


「はぁ…はぁ…」


緊張感からか息が荒くなっていた。