加那さん達の近くまで行くと、一人の男が俺に気づいて殴りかかってきた。
喧嘩なんてあんまりしたことがない俺。
どうしよう…
どうしたらいいかさっぱりわからない。
ただ右拳だけは強く爪が食い込むほど握っていた。
男の拳がどんどん近付いてくる。
やばい
そう思って反射的に目を瞑った瞬間
「蒼!!!」
加那さんが俺を呼ぶ声がした。
俺はその声を聞いた瞬間すぐに下にしゃがんだ。
そして瞑っていた目を開けた。
男の拳はそんな俺には当たらなくてスカッと空振りをしていた。
俺はそんなチャンスを見逃さなかった。
更に右拳にギュッと力を入れて男の顎をめがけて殴った。
男は見事に吹っ飛んでいった。
「はぁ…はぁ…」
緊張感からか息が荒くなっていた。


