それからはレントゲンを撮って、やっぱり予想通りあばら骨は折れてはなかったけどヒビが入っていた。
あばらってことでギブスも何もできないからシップだけ貼ってもらった。
「あんま動いたりしたら駄目だからね?安静にね?」
「はい、ありがとうございます」
僕は感謝の気持ちを込めて礼をした。
「はは、律儀な子だなぁ。」
吉永先生はそう言いながら右手で僕の頭を撫でてきた。
少し照れて顔を付せてると吉永先生の右手が頭から離れ僕の肩に移動した。
「蒼くん」
吉永先生の突然の真剣な声にびっくりして顔をあげた。
「…はい?」
遠慮ぎみに返事をした。
「…お腹のアザ、あばらのヒビ…あれは一体「階段から落ちたんです」」
僕は吉永先生の深刻な顔が怖くて嘘を吐いた。
「階段?」
怪しげにそう聞いてきたけど、ばれないようにコクンッと頷いた。
「そうか…」
納得してくれた事にホッとしてこれ以上迷惑かけちゃいけないと思って椅子から立った。
「今日はありがとうございました。」
又もう一度礼をした。
「もう帰るのか?」
「はい」
「又いつでも来なさい」
吉永先生はニコッと笑った。
それにつられて僕も笑った。
「それじゃ」
そう言ってピンクのドアの方に向かおうとした瞬間
「蒼くん」


