病院につくまでも相変わらず松山さんは相変わらずペラペラと喋りかけてきた。
正直それがなんとなく安心した。
誰かがそばにいる安心。
「ついたで」
その言葉にパトカーから降りた。
すると、松山さんもパトカーから出てきた。
「なんや自分えらい暗い顔しとるで。何があったんか知らんけど、これワシの携帯番号や。なんかあった時かけてきぃ」
松山さんは僕の右手を掴んで携帯番号を書いた紙をギュッと握らせてきた。
「辛いことがあったらなんでもワシに言えばえぇ。いつでもきいたる」
「…。」
ただ嬉しかった。
いつも誰にも話を聞いてもらえなくて悲しかった。泣きたかった。
涙が出てきそうなのをこらえて、
「ありがとうございます」
と今度ははっきりと言った。
松山さんはニコッと笑って
「ほなな!」
と最後に言い、パトカーに乗って何処かに行った。


