「おじゃまします」
圭におじゃまされた。本当にじゃまだわ。
そして圭はもう目ん玉が取れそうな程驚いた顔をして私の家の中を見た。

「なななななんだよ!ここっ汚ない。全部万引きしたなんてっ」
すごいうるさいから口をふさいだ。

「大声で言うなよ」
私は睨んだ。

「ふ、ふぁい」
といって私の部屋を見せた。
「あ゛ぁ-----------!!!!!」
私は驚いた。
「バカ!」
圭の頭にそこらへんにあったパンを投げた。
「これってスカシカシパンでしょ!?」
スカシカシパンとは。

中川翔子の写真が袋に。
あとアニメのキャラクター。
まあこれも万引きした。

「しょこたんギザかわゆす」
圭が言ったから吐き気がした。

「きもいぞ!お前」
「さぁせん」
そして色々部屋を見られた。

「つうかさあ、こんな万引きしてっけど恋とかしたことあんの?」
台所でスカシカシパンを食べながら言う圭。
「私は恋なんてしたくない」

「しないじゃないの?」
「したくないの」
「したくないの?」
「うん」
「どうして?」
「バカみたい」

「どうして?」

「恋に恋してるのよ皆。だからキャーキャー騒いでるのはその人じゃない。恋してるのよ恋に。だから恋なんてしたくないの」
「そんなことねえよ」

「そんなことあるわよ」
「すぐ決めつけんな」
こいつはすぐ質問して答えるからなあ…
「人の恋をバカにすんな」

「愛も恋もいらない…」
私はついに可笑しくなった。


「愛のある世界なんてないんだよっ」
私は思い切り叫んだ。
圭はスカシカシパンを床に叩きつけた。
「人を勝手にバカにすんな!」


と言って圭は私の家をでていった。