「いくー」
私はやっぱり酔っていた。
本当に夜道は怖いと思うし。
いきなりそっち系の話だけどさ。
「夜はやっぱ女一人だと怖いぞ」
圭がいきなり言い出し酔っ払った私の腕を肩に背負う。
「あーぁ、酒うまかったよー?なんで圭も飲まなかったの?」
「あと俺二年待たないといけないしー」
と言って圭が顔を伏せた。
「じゃあ私が25歳かー」
圭のホッペをぷにぷにする。
「完全オバサンだね」
「うるへー」
酔っ払ってるせいかまた言葉が変になった。
「向こうの家」
圭の指を差した所は超でけぇ豪華そうな家だった。
「ぉおー」
私はフッと口を左端に上げた。
「んじゃ、大丈夫?」
圭はそう言った。
「うん、大丈夫」
一気に酔いは覚めてちょっとドキドキした。
「いらっしゃい」
圭がドアを開けた。
私は一歩足を運んだ。
すると寒かったのがちょっぴり足からじんわり暖かくなった。
「お、邪魔します」
緊張してて声もあまりでなかった。
「お母さーん。ちょっと知り合いが来たー」
と圭がお母さんを呼んだ。
「あらあら、どうしたの?いきなり」
美人なお母様であった。
「ど、どうも」
と私は言った。
「あがってちょいだい」
私は言われたから遠慮せずにすぐ上がった。