愛のない世界なんてない


「何…?」

「お前はもう終わった…だとさ」
は?
ちょっと怖いな。

「え……どんな声?」

「分からないよ!」
圭はちょっと焦っていた。

PLLLLL………………

「あ さっきの………」
ガチャッ

駿足で出たつもり。

「もしもし?私になんか用?」
強気でいれるのはここまでだった。

その主は…。

「私…羽田美佳子だけどぉ……」
み………………かこ?
あぁ………宮迫が好きな……私と同級生の……。

その声は強気な声。
何かをたくらんでる。

「あんた…………六日前の夜………鍵落としたわよね?」

「六日前……?」
京都に行く前の夜なんて覚えてない。

「まぁ分からないならいいけど……」
嫌な予感。

「その鍵を使ってあなたの家の鍵穴にはめちゃった★」
もしや…………あの時ジャリって言ったのは………鍵??
圭が迎えに来たとき………
絶対そうだ……。

「なんとか言いなさい?」