恋ヲシテ愛ヲ知ル。


「おはよーちゅりーっ!」

「おはよ、莉奈っ」

古宮莉奈(こみやりな)

小学校からの親友で、私の事ちゅりって呼んでるのも莉奈だけ。


「ねぇちゅり、クラス表見た?」

「ううん、たくさん人いるから見づらくて…」


一度見たらどけばいいのに、ずっと表の前で喜び合ったりはしゃいでる女子たち。

邪魔なんだよね…


「だよねっだから、じゃーん!」

といって莉奈が私に見せたものは、
望遠鏡。


「えっ?」


「私まじ天才じゃない!?こうなることを予想して望遠鏡を持ってきた!あそこの渡り廊下から見よっ?」


「え、ちょ、そんなおもちゃで!?」


半ば強引に手を引かれながら、クラス表が貼られてる下駄箱前がちょうど見える、二階の渡り廊下に移動した。