一人その場に佇む私は、顔を真っ赤にさせて溜め息を吐き出した。
「(…またねって…、)」
彼が残した意味深な言葉に、私のチンケな脳は占領されてしまう。
期待を抱くのは、時折彼があんな態度をとったりするからなのに。それを分かっているのだろうか。
嗚呼、もう…!
ほんとに、気紛れなんだから、悔しい。
真っ赤な顔を隠すように息を吐き、踵を返して歩道橋を後にした。
きっと彼は今頃、魂を捨てた人達のそれを回収して回っているのだろう。
そして。
黒装束で、鋭利な鎌を振り上げるのだ。
―――――これは、ある少女とある死神の話


