Poison【短編】




若菜ちゃんは、若干目を潤ませ頬を林檎みたいに赤くする。

その顔があまりにも可愛いから、激しく抱き締めたい衝動に駆られた。



仕切りに「すみません」という謝罪を挟む若菜ちゃん。




「付き合って下さい、なんてそんな贅沢なこと言わないんで。」

「…、」

「と、時々。こうやって一緒にお昼食べていただけませんか?」






……あー、もう、無理。



「なんで?言ってよ。」

「…え、」

「好きまで言うなら、その先、聞きたい。」



―――それで、俺を君に本気にさせてよ。




そう囁いて微笑むと、若菜ちゃんは小さくも酷く安堵したように笑い。



「付き合って下さい。」

「喜んで。」






軽い恋、進展早い、なんて言わないで。

これでも歴としたスタートなんだから。




「若菜ちゃん。」

「はい?」

「俺もね、きっと」



「君に一目惚れしてたんだと思う。」



そう言えば、彼女は嬉しそうに微笑み人目もはばからず俺の頬に口付けをした。

…どうやら、危険な一目惚れをしてしまったみたいだ。