と――…。



「おや」


月明かりに、かすかにクラウンの視界を横切る影を見つけた。



影は額縁の奥に引っ込み、そしてまた反対側に飛びかっている。


それを見て、クラウンは眉間に僅かな曇りを示した。



「こんな夜中にお客様ですね」



ため息をつき、クラウンは足早に屋敷の外に出向いた。