どかん。
耳をつんざくような爆発音の後、氷山は粉々に砕け黒い煙を上げていた。
「な――っ!」
わが目を疑う光景。
彼の得体の知れない近道を使っても手遅れのはず。
黒煙が去ると、氷山の上にはしんとした冷たい殺気を放つクラウンが立っていた。
「…嗚呼、せっかくの庭園が台無しだ」
どうしてくれるんですか、と、爆発の巻き添えに折れた木々を見て彼は嘆いた。
主人が気に入っていた白亜の噴水も倒壊している。
あの歪みから、一体なにを持ってきたというのか。
爆弾――…?
だとしても、至近距離の彼はなぜ無傷なのか。
完全無欠の、『魔術師』がいる。


