「おはよう、みんな」
「おはようございます」
「おはよー」
「今日も早起きして走りに行ったんだって?」
「あ、俺走ってるおんこ嬢見た!」
「本当か!?俺も見たかったー……」
ミーティングをするために部屋へと入り、挨拶をしたらこの様子。
まだまだ現棟梁、つまりお父様には届かない。
「おい、あまりおんこ嬢を困らせるんじゃあねぇよ」
先ほどおんこの元へとやってきた高崎が声を上げると騒ぎがピタリと収まる。
「ありがとう、高崎。
……朝のミーティングを始めるよ。今日学園へ来てもらうのはここにいる15人。この人数で回すのは相当難しい。けど、棟梁がお決めになったことだ。きっと出来る!」
全ての瞳がおんこに向かい、熱心に話を聞いている。
「もちろん高崎の手は借りるけど、学園内では私の指示に従ってもらう。今日だけはみんな私の部下だ。やることはそれこそ山のようにある。存分に働け!!」
「おぅ!」
「格好いいぜ、おんこ嬢!!」
「バシバシ働いてやんよ!」
……一番緊張するところが終わり、静かに安堵するおんこ。
――この後日常的に起こる事件や危険人物等について説明があった。
「朝のミーティング終了!各自準備を整えて行くこと」
――現在時刻、午前6時20分

