追いかけ、追いかけられ、新しい雪を求めて走り回って……
「……あれ?ここどこ?」
気がついたら迷子になっていた。
見渡す限り銀世界。
つい先日ここに来た私達に土地勘なんて無くて。
「りーにあ、わたしたち、もしかして……」
「……まいご、かな?」
「そんなぁ…………うっ、……ひっく」
「うりゅ……ぐすっ…………」
「「うわぁぁぁあああん!!」」
先ほどまで、はしゃぎ回っていたのが嘘のように二人して泣き喚く。
「おとー、さま!おかー……ぐすっ……さまっ!!」
「おかあさんっ!!……ひっく…………おとうさんっ!!」
どれだけ叫ぼうとも誰もいない。
いつも側にいる両親さえもいなくて。
泣いて泣いて、泣き叫んで、それでも助けは来なかった。

