「私はっ!!」
初めに答えたのは妹。
命を懸けてでも強さを求めた。
その、心は……?
「私はっ!初めて護りたいと、護られるのでも一緒に戦うのでもなくて、自分の力で!強さだけで護りたいと、決して傷つけたくないと!!想ったから!
あの方の傍にずっと、ずっといたいと想うからっ!!」
妹は言葉に力の限りを乗せて母親に拳をぶつける。
その攻撃は傷をつけるための物ではなく、想いを解って欲しいが為。
いとも簡単に止められるが、それでも距離を縮める為に肘を曲げて一歩を踏み出す。
――「だから!私はっ……強くなりたい!!」
この言葉を届けたくて。
この溢れるような想いを解って欲しくて。

