「今日のメニューは?」
「サラダにコーンスープ、パンを各種。メインはスズキをムニエルにしてみました。
パンは感想くださぁい」
そう言って籠に入ったパンを持ってきた。
この全てを妹が一人で作ったものであり、仕込みは終わっていたとは言え30分程度で出来上がってしまったものでもあった。
「「いただきます!」」
「召し上がれ」
「!このパンなーに?美味しい……」
「トマトを練り込んでみたの。美味しいなら、今度ちゃんと作ろうかな」
「ん、美味しい。ゴマの方が好みかな」
「流石リーニア!私もゴマ好き」
――しばらく他愛もない話が続いて。
「「ご馳走様でした!」」
「お粗末様でした」
片付けも済んで落ち着いた頃、それは始まった。
「……で?」
「何?」
「理由」
サァッと暖かな空気が一瞬にしてブリザードと化した。
姉からの冷たい視線に妹は固まり、母親はにっこり。

