「お母さん、いくら吸血鬼体質のおかげで寝なくても良いからってさ、午前3時に起こすのは親としてどうなの?」
床に座ったままリーニアは母親を見つめる。
その母親は反省するかと思いきや、
「いーじゃない!あなたの可愛い可愛い妹が帰ってきたのを伝えに来たんだもん」
17歳の娘がいるとは到底思えない言葉を、17歳の娘がいるとは到底思えない美貌で言った。
しかしてご心配なさらず、本当に親子です。
そしてリーニアはと言えば。
「………………そういうことは、早く言って」
只の人ならば恐怖で動けなくなるような瞳で母親を睨み付け、吸血鬼の力を遺憾なく発揮しながら妹が居るであろう下の階へ降りていった。
「うーん、うちの子達は今日も可愛い」
リーニアの睨みは華麗に受け流され、妖艶に微笑む母親。
一体何歳なのか……