「さっきの電話...
田辺やった」
今にも消えそうな声で言った
「田辺に何て言われたん?」
もう全部言ってしまおう
「告られた・・・」
愛守花の顔がみれない
涙がとまらない
「ごめん。私・・・」
言おうとしたとき
「田辺のこと好きなんやろ?」
愛守花の声が・・・
「何で知って・・・」
「きずいてたよ好きなこと」
「え・・・」
「でも黙ってるから
好きじゃないんかな?って
私の勘違いかなって思って」
愛守花の優しさが
一気に伝わってきた
言葉じゃなくても伝わってくる
私が何も言わなくても
今までのこと全部知ってるかのように
「でも言ってほしかったな」
「ごめん、怒ってる?やんな」
「もう、最低」
桜に言われた、最低って
そりゃそうやんな
黙っててんもんな
