恋日記



水曜日の放課後

「なぁ幸希?」

「どうしたん?愛守花?」

「田辺に聞いてくれへん?」

「返事を?」

「うん」

「わかった」

「あ、でも私が言ってたってことは」

「うん、言わへんよ」

「ありがとう」

私は掃除をしている田辺を見て

愛守花のためやけど

話せるから良いか

そんなこと思ってる

ポジティブな自分がおる

「よし、掃除おわり」

先生の声が聞こえる

教室の後ろのドアから出た田辺は

すぐに歩いて行ってしまった

その背中を見て

よし、行くで

早くなる鼓動を無視して

歩いて行く.....