詐欺師の執事と嘘つきな私。



「2枚目の絵は仕事とは関係ありませんでしたが、お嬢様の可愛い姿が見れたのでよしとしましょう。
それより絵画の勉強もされてはどうですか。
あんな素人が書いた絵に感動しているようでは品格を問われますよ。」

「な、なんで知ってるのよ!」

「ずっと見てましたから。
ついでに写真も撮ってありましたので、あの社長が少女売春をしている現場の写真ということで週刊誌の編集者に送っておきました。」

「…一発でいいから無抵抗で殴らせなさい。」

いつかこの執事に一泡吹かせてやる。
そう心に誓いながら執事を追いかける。

窓の外は綺麗なオレンジ色に染まっていた。