詐欺師の執事と嘘つきな私。



カチャリ

背後で何か音がしたと脳が認識すると同時に手首に衝撃と違和感を感じた。

振り返るとニヤッとした顔の社長が視界に入る。

「ちょ…っと。どういう事ですか!」

手錠をかけられた手を出しながら叫ぶ。

「君が何でもするって言ったじゃないか。さぁベッドに行こうか。へへへ」

気持ち悪い。
同じ生物なのかと疑ってしまうくらいに。
神様がどういう考えでこの男を作ったのか小一時間問いただしたい。

接触を全力で拒否する気持ちとは裏腹に、抵抗する力を半分以上奪わた私の体はいとも簡単にベッドへ倒される。