―綾side―
悪夢の肝試しから、2日がたった。
あんの部長、ほんとなんであんなことしたんだか!
おかげでわたしは、肝試しの時の記憶がないんですよ!?
…なんて言えるはずもなく。
昨日は、一日中ハードな練習メニューをやらされた。
もう夜は筋肉痛で大変だし、楽しみが全くなかった。
あ、あとね。
どうも、松崎の様子がおかしいの。
今まで目が合うことなんて全くなかったのに、よく目が合うの。
つまりこれって、わたしのことをよく見てるってことじゃん?
これだけでもじゅうぶんおかしいけど、これだけじゃないの。
それでわたしと目が合うと、すぐにそらすんだよ?
ほんっと失礼なやつ!
それと、ほんっとおかしなやつ!
自分でわたしのこと見といて、わたしも見たら目をそらすなんて。
一体、何考えてんのかね!