「17番のやつ、いる?」 そう聞こえた声は。 どこかで聞いたことがある声だった。 女子にいつも囲まれているあいつの声。 …マジかよ。 まさかのまさかで、あいつ? …ああ。 あいつのファンクラブに、わたし、どれだけ恨まれるんだろう…。 想像するだけで身震いがする。 あー、やだやだ。 ああ、神様。 もし、本当にいるのなら、わたしのパートナーをあいつ以外の人にしてください。