ふいに、目が覚めた。


虚ろな意識の中、手を空に浮かべてみる。

「透けて…ない……。」

きょろきょろとしてみると、白と金を基調としたロココ調の家具が目についた。

ベッドも真っ白。そこに、金色の刺繍がしてある。


「目が覚めたの?ソフィア。」

え、誰のこと?