近くの公園に着くころには、私はもうぜーぜーと肩で息をしていた。
アタシって、こんなに体力なかったっけ?
「さぁ、彩乃さん。時間がありません!早く、売買の契約を…」
「…しないよ、そんなの。」
「え?」
アタシの冷たい言葉に、井上は固まった。
「しないって…。さっきみた化け物みたいになってもいいんですか!?」
井上は、私の肩を揺さぶる。
パーカーの下にある私の体は、もうほとんど透けている。
「だって、アタシ、もう生きていたくない!そのために自殺したのよ!?今更、生まれ変わりたいなんて、思うわけないじゃない!」
アタシの言葉に唖然とする井上。

