『玲奈?今日カラオケ行かない?』




親友の愛美が
嬉しそうに
私に聞いて来た。


でも…



『ゴメン今日はパス!』



ちょっと悲しそうな顔になる愛美。


今日は大切な

用事

があるんだ。


『愛美ゴメンね!』


学校から駅までは
ちょっと遠い。

でも愛美と帰るから
そんなに苦じゃないんだ。


でも今日は帰り道が
ちょっとダルい。


大切な

用事

が待ってるから。


『じゃあねぃ~』


駅の近くのカラオケの前で
愛美が手を振った。

どうやら私に断られたから
他のクラスメイトと
待ち合わせをするらしい…、


ごめんね、愛美。


愛美がカラオケの中に
入って行く。


愛美からは…もう…見えない…よね?



よっしゃ!


周りの人達の視線が
ちょっとだけ痛い…。

けどそんな事よりも
大切な用事があるんだっ!


50M走を走る時よりも
速く速く駅まで走った。