1番近くにいる君



迎えた31日。


お昼を食べ終えてお母さんが一言、



「亜子、14時には家出るけど支度できてる?」



「え?どっか行くんだっけ?」



「やだ!年越しはおばあちゃんちに泊まりに行くって言ったじゃない!」



「えーっ!!!!!」



おばあちゃんちって言ったら電車で1時間半はかかるじゃん。



まさかの事態に困惑するあたし。



“家族みんなで”を大切にしたいおばあちゃんにはあたしだけ行かないなんてもってのほか。



しぶしぶ支度をして、出発する。



車の中でもどうするか考えているあたし。



大地はまじめなとこがある。


どんな事情であれ、あたしが来なければもう今までのように仲良くなんて無理だろう。



おばあちゃんちに着いてからも時計を見てはソワソワ。



みんなで夕飯を食べて、9時半頃おばあちゃんは寝てしまった。



時間を気にするあたしに声をかけてきたのはお母さん。



「亜子。行っていいわよ?」



「え?」



「何か大事な用があるんじゃないの?

母親の勘だけどね。」



「お母さん…ありがとう!!!!」



あたしはあわてておばあちゃんの家を飛び出した。