1番近くにいる君



ぶらんこに腰かけながら大地が話す。



「さっき会った女の子。

俺があの子にフラれたのも誰かさんと同じように“想像と違った”って言われたからなんだよ。」



「えっ…」



「あの子の想像する俺は大人っぽくて、リードしてくれて、優しくてクールで…って感じだったみたいでさ」



「ふっ、真逆じゃん!」



あたしは思わず吹き出してしまった。



「でしょー?
で、まぁフラれちゃったわけなんだけど。

亜子と同じように想像の俺って何?とか悩んだんだけどさ、俺のことよく分かってくれてて一緒にバカできて一緒にいると居心地がいい、1番近くにいる奴が気になりはじめてね、」



そこまで言いかけるとぶらんこから立ち上がりあたしの方を向いた大地。



その顔はすごく真剣でなぜだかあたしの心臓はすごくドキドキしていた。



「俺、亜子のこと本気で好きなんだ。

付き合いたいって思ってる。

……もし、亜子が同じ気持ちでいてくれるなら12月31日、23時55分によく一緒に行った神社の先のあの場所に来てほしい。

もし、時間が過ぎたら俺はちゃんと…諦めるから。」


そう言い切ると少しだけ笑ってくれた。



「……うん、分かった」