集中したら渚なら避けられない玉でもない。

でもここにいつまでも私は居続けて良いのだろうか。と変なことを考えてしまい、何を考えているんだと自分に言い聞かせた。


渚は静かに目を瞑った。

やっぱり誰も信じれないと思った。信じれるのは自分自身だけだと。


そのとき…大きな低い声が響いた。

「なにやってんだテメェーら!!」

「「「さ…哲さん!」」」

哲。奈落の総長で渚のライバルだった。どうしてきたんだ?
奈落は仲間割れしてんのか?
渚の頭に沢山の?が浮かんだ。

「そんなあぶねぇ玩具出してなにしてんだよ」

冷静だ。だけど体からは黒いオーラが…。哲は助けてくれたのか。

でもこんなに甘やかされたら私はダメになってしまう。変な気持ちが次々と溢れ出す。


渚はもう一度目を瞑った。

「撃てよ。撃てたら楽になるぜ。」


それと同時に引き金が引かれる。

後ろで哲がなんか叫んでるけど…

渚には何も聞こえなかった。宙を舞う渚には。