はじめて会う人がすべて敵に見えてしまう。

そこからは頭に血が上り、無意識のうちに攻撃してしまう。

そして今回のように何をやったか覚えていないのだ。



―コンコン

「渚ちゃん入るよ」

沖田がこえをかけてきた。

「ああ」

沖田の後ろから、土方、近藤、…とさっきの関西弁の人。多分山崎丞だろう。

みんないろんな顔をしながら入ってきた。


完全に近藤には警戒されているのかもしれない。

「さっきは悪かった。私は昔からはじめて会う人に対して、ああなってしまうんだ。そのときの記憶はないが…」


「人を信じれない。」

「えっ…」

「君の目からはそれが伝わってくる。」

近藤がゆっくりと呟いた。