「…やめ…ろ。」

「渚ちゃん?」

「ちかづくなあああああ!」


渚が壊れた。そう言い表すしかない。

渚は自分の持っていた刀を鞘から抜くと、近藤に向けて構えた。


「っな!」

あまりの事に土方、沖田は騒然となった。


しかし近藤だけは冷静であった。

転がっていた竹刀を手にする。


「こ…近藤さん!」

「渚ちゃん!落ち着いて。」



「わああああ」

渚が近藤に斬りかかる。すかさずそれを避けた近藤は渚の首もとを撃とうとする。


しかし

渚のほうが一つも二つも上だった。


くるりと向きを返ると、ニヤリと微笑み刀を降り下ろしながら、地面に倒れた。


後ろでは間一髪といった表情で土方が鞘を構え立っていた。