「足が速えーだけじゃなく間も冴えてんのか。」
その中でもひときは黒いオーラを感じさせる男が渚の前まで歩み寄ってきた。
「未来から来たとかほざいてたな。その話。屯所で聞かせてもらおうか。」
「土方さん?ああ。あんたが土方歳三か。」
渚はなんとなく呟いた事だったが土方は素早く反応した。
「何故俺の名前を知っている?」
いかにも怪しんだ顔だ。それに物凄い形相だった。
普通の人ならここで恐ろしいあまりに腰を抜かすだろうが、渚は普通の人ではない。生きていれば総長を続けていた人である。
「だからそれを屯所で聞くんだろ。自分が言い出しといてバカだろ。」
「てめぇー!そこになおれ!叩き斬ってくれるわ!」
逆に土方を挑発した。隊員はオロオロしている。ただ一人を除いては。