「では、質問させてください」

男のかおが真剣になった。でも渚は怖くもなんともなかった。

「まずあなたの格好からです。何故その様な珍妙な格好をしているのですか?」

男は渚が着ている特攻服を指差して訊ねた。

「喧嘩してる途中に死んだからだ。そのときの服のままなんだよ。」

渚はなんでもないという風に答える。

「死んだって…。まだ生きているじゃないですか。」

「ああ。私は生きてんのか。じゃあタイムスリップしたんだな。」

渚はここが天国でないことに少し驚いたが、冷静に自分のおかれている事態を把握した。

「たいむすりっぷ?それはなんですか?」

男は渚の言葉に身を乗り出した。