遠ざかっていく警察を横目でチラリと見る。渚は逃げの天才でもあった。
うちらみたいなのにいつもごくろうさん。と、心の中で呟いてみんなと合流する場所へバイクを走らせた。
みんなと合流してまた走って…。
そのあとは倉庫に帰って。てきとーに過ごす。これが雷雨の1日だ。
てきとーということは帰ってもいいのだが、みんな残って無駄話や変なタイマンをしながら朝までここに残るのだ。
誰一人として家には帰らない。
雷雨のみんなここが好きなのだ。家で小言を聞くよりよっぽどいい。
バイクの改造やってる奴等もいれば、ダーツして遊んでいるのもいる。
自由で自分を隠さず出せる。変な倉庫なのである。
倉庫といっても工場みたいなところではない。
ちゃんとした建物になっている。
少企業の建物くらいはあるだろうか。コンクリートで出来たものだ。