屍鬼-shiki-


「ん?……屍鬼のかわりに♪」

フフッ、と笑ってみせた。
すると准が軽く顔を赤くした。


単純だぁ。


「え、照れてんの!?かわいーね♪」

なんてからかってみた。

すると「うるせえ」とキレられた。
あっちゃー、怒らせちゃったよ(笑)。


とりあえず関わると何が起こるかわかんないから、距離を置く。


「……なぁ」

ん?
あたしは准の顔を見る。


「夜の支配者って、知ってるか?」

夜の、支配者……?


「夜に現れ、喧嘩したり、人を守ったりするヤツ」

それって……。
あたし、じゃないよね。

うん、そんなわけがない。


「そいつが”屍鬼”っぽいんだと」

さっきのヤツらの情報、と言った。


あたしかよぉおおおおお。

いつのまに夜の支配者になっちまったんだぁ。


「オレも夜に歩いたら会えっかな……」