屍鬼-shiki-


やっぱみんなNo.1の屍鬼に憧れてるんだなぁ。
あたしの仲間もそうだった。
みんな、「尊敬してます!」とか「仲間になれて嬉しいです!」って言ってくれる。
でもあたしが屍鬼として。
強くなれたのは、あたしの仲間のおかげなんだよ?


あたしだけでは、ここまでのし上がれなかった。

「どんなとこに憧れてんの?」

気づいたらこんな質問していた。
あたしのどこを……。
憧れてたの?


「……全部。
仲間を大切にするとこも。
正義感が強いとこも。
当たり前だけど、実力も。
全部、全部……」

力強く、憧れてるところを言ってくれた。
あたしのこと、そういう風に思ってたんだね……。

ありがとう、准……。


「ありがと……」

ってなんであたしが言うんだろ。
こうゆーことは、屍鬼が言うべきだよね。


「なんでお前が言うんだよ?」

不思議そうに首を傾げた。