屍鬼-shiki-



「ちぇー。
お母さんみてぇ」

なっ、失礼なぁ!

「じゃあ勝手に飲めば?
あたしほっとくからね」

フン、とそっぽを向いて、ソファに座る。
本当はあたしも飲みたいけどさ……。


そして10分後。

あたしの前に藍羅が現れた。

「ん、どうしたの?」

すると飲み物を差し出された。


「安心して。お酒じゃないから。
レモンティー、なんだけど……いいかな?」

レモンティー。
あたしの好きな飲み物だった。


「あっ、ありがと」

ニコッ、と微笑む。
レモンティーとか……気が利くなぁ♪