「シャワーは風呂じゃないでしょ!」 あたしが一喝(いっかつ)するとナミは笑った。 お? なかなか使える女の武器を持ってるんだ。 笑顔はなかなかに可愛い。 あたしは、コホンと咳をして、ナミにきいた。 「夜ねるとき、足が冷えることはない?」 「えー、なんでわかるの」 そりゃ分かるだろう。 ナミの足にふれると氷みたいに固くて冷たい。 ナミは、じぶんの身体が冷えているという自覚(じかく)がないみたい。 こうなったら……。