「仕方ないわ、火事の後の片付けなど、いろいろあるの」 「ふうん……」 今回の火事の原因はすぐに分かった。 数人の女子が、化学実験室にもぐりこんで、何か燃やしていたらしい。 ゆり先生がティーカップを置いて、下川くんとあたしを見た。 「話しておきたいことがあるの」 真剣な顔。 「きっと耳に入ってしまうでしょうから……」 そう言って聞かされたのは、あたしにとってショックなことだった。