あたしは部屋にテルの写真を置いている。まだ、ヒロの兄、テルへの想いはつづいている。


「兄さんは、ホントに頼りになる、男らしいひとだったよね」

美しい容姿に、頭がよく、優しいテル。おひさまのように、あたしを包んでくれた。

父に愛されなかった、そんなあたしに、キレイになることを教えたひと。


それがテルだった。 汚ないあたしをキレイなレディにしてくれた、テルのような男はもう、いない。