「奈々!」
遠くから手を大きく振って走って来る男は前の彼氏。
大人で優しくてかっこ良かった。
じゃあなんで別れたのか?
それはーーー…
「急にどうした?
前もう会わないって言ってたのに。」
自然と髪を撫でる。
「ちょっと気に入らない事があったから、気分変えたくて。」
「そっか。
…家来るか?」
私の様子を窺う様に下から覗き込まれた。
家、ね……
「うーん、今日は外でリフレッシュしたいから…」
一瞬残念そうな顔をして、すぐに笑顔で頷いた。
彼との別れの原因は、身体の相性。
「どこ行きたい?」
手を繋いで歩いだした瞬間、前から見覚えのある顔が歩いてきた。
!!!
その人は一瞬こちらを見て、すぐに興味なさそうに顔を逸らした。
雅也………

